ニーチェの哲学・名言をわかりやすく解説「神は死んだ」とは?


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哲学とは? 簡単にわかりやすく解説

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→ニーチェ






フリードリッヒ・ニーチェ
Friedrich Wilhelm Nietzsche

ドイツの哲学者
1844〜1900年
主著:『ツァラトゥストラ』『善悪の彼岸』『道徳の系譜』



哲学の主な対象




人物
1844年、プロイセン王国プロヴィンツ・ザクセンに生まれる。

ギウナジムのころから音楽と国語に秀でており、詩作や作曲も行っていた。

ボン大学に通い始めてからは古典文献学の研究に取り組み、牧師の子でありながら信仰を放棄した。

21歳でショーペンハウアーの『意思と表象としての世界』に非常な感銘を受け、また、ワーグナーを礼賛。

ワーグナーとは交流を持っていたが、1876年のバイロイト祝祭劇場で行われたライプツィヒ音楽祭での国王や貴族に囲まれたワーグナーに失望し、疎遠になった。

24歳という若さでバーゼル大学の教授に就任しているが、35歳で病気のため大学を辞し、著作はまったく売れず経済的に困窮するなか病気も悪化の一途をたどる。

反ユダヤ主義に強い嫌悪感を持っており、それが反ユダヤ主義者と結婚した妹との不和の原因となる。

そんな悲惨な死生活を送りながらも著作を続け、1888年には5作の著作を書き上げるが、精神的に不安定となり精神病院に入院、それ以降は執筆していない。

1900年、55歳で亡くなるが、彼の死後、妹のエリーザベトが編纂し『力への意志』を刊行した。だがこれが、ナチズムの誤解を与えかねないものとなってしまった。

現在では「19世紀最大の哲学者」と呼ばれることもあるほど後世に多大な影響を与えた哲学者である。


哲学
ニーチェの哲学は、当時としてはかなり衝撃的なもので、それまでの哲学を根底から覆すようなものでした。


「力への意志」「ルサンチマン」とは
ニーチェは、それまで様々な哲学者が「何が正しいのか?」「真実はなんなのか?」ということを追求してきた、その「正しさ」や「真実」について、それはただその哲学者が「正しいだとか、真実だとか思いたいもの」でしかないと言いました。

まず、人間はそもそも、他人よりも価値のある秀でた存在でありたいと望む生き物であり、その意志をニーチェは「力への意志」と呼びました。

「力への意志」のある人間は、しかし社会に接すると、その意志が容易に通用しないことを知り、ほとんど必ず失敗を経験することになります。

そこで人間は、そんな自分に問題があるとは考えず、社会に問題があると考え、政治や権力のせいにしたり、有力な金持ちのせいにしたりと、社会の側にその責任を転嫁しがちであり、その姿勢をニーチェは「ルサンチマン(逆恨み)」と呼んで批判しました。

そして、その間違った社会に向かって「これが正しい」「これが真理である」と主張することで自分の「力への意志」を遂げ、自らが正しい真理を手に入れたと錯覚する、と言うわけです。

同時代の哲学者であるヘーゲルやマルクスをこのようにして根底から批判し、それらは真実でもなんでもなく、ただ彼らがルサンチマンから真理だと思いたかっただけのものである、と否定したわけです。

この論理は、過去の哲学者たち全員の哲学を根底から否定する、身も蓋もないものだったわけです。

「ニヒリズム」「神は死んだ」「超人」とは
真実は何もない、真実などと主張されてきたものはただその主張する人が「真実だと思いたいだけのもの」「真実だと思うことで気分がいいだけのもの」である。——このように言い切ったニーチェでしたが、そのような斜に構えた態度を「ニヒリズム」と呼び、また、そのような社会の状態を表して「神は死んだ」と言いました。

そして、そのような絶望的な自己の状態を受け入れ、ありのままの世界、ありのままの自分を愛することが出来る人のことを「超人」と呼び、理想としました。

また、ニーチェは、「永遠回帰」ということも言い、そのような自己の背負った宿業を受け入れて、何度でもそのような自己を愛するような強い人間像を思い描きました。

そんなニーチェの哲学は、現世の苦難に直面し、しかしかつてのように宗教やあらゆる「真理」に信を置けなくなった近現代の人々から広く支持されています。


その他の名言
・事実というものは存在しない。存在するのは解釈だけである。
"・樹木にとって最も大切なものは何かと問うたら、それは果実だと誰もが答えるだろう。しかし、実際には種なのだ。
・"善にも強ければ、悪にも強いというのが、いちばん強力な性格である。




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