① イスラム教徒やトルコ人はこれまでにキリスト教徒の国土を不当に占領し領有していたのであるから、彼らに対して行ってきた、また今後行うであろう戦争は正当である。 ② 東洋各地やブラジルなどについては次のとおりである。救世主は未信徒を改宗させ、霊魂の救済を行うように命じ、自己の利害をかえりみない宣教師を派遣したので、彼らは布教地で優遇を受ける権利がある。彼らの言に耳を傾けなかったり彼らを迫害した者に対する戦争は正当である。 ③ アメリカ大陸の原住民については次のとおりである。布教事業を妨害も圧迫もしない人々についてだが、彼らは自然法に反する重大な罪を犯すような野蛮な悪習を守り、それをやめようともしない。こういう者の土地を占拠し、武力で彼らを服従させる戦争は正当である。 ――高瀬弘一郎『キリシタン時代の研究』より |
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